チアシードの栄養・効果・使い方と注意点をやさしく解説

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数年前、チアシードがロシアの店頭に並び、あっという間に身近な定番になった。いまでは多くのスーパーマーケットで比較的手頃な価格で見つかる。食べ方は少量が中心で、多くても1日大さじ1杯ほど。これでも栄養を日々の食事にさりげなく取り入れるには十分だ。

チアシードとは

チアはスペインセージ(Salvia hispanica)の種子。原産はメキシコとグアテマラで、栽培の歴史は数千年におよぶ。種は小さく楕円形で、濃い色や斑模様が一般的。水分を加えるとすぐに柔らかなゼリー状の膜をまとい、ふくらむ。

栄養プロフィールと栄養価

チアシードは栄養がぎゅっと詰まっている。多く含むのは次のとおり。

  • 食物繊維—ゲルを形成して消化をゆるやかにする水溶性繊維を含む;
  • 植物性たんぱく質—重量の約16〜19%;
  • オメガ3脂肪酸—とくにα-リノレン酸(ALA);
  • ミネラル—カルシウム、マグネシウム、リン、マンガン、亜鉛;
  • ビタミンB群とビタミンE。

乾燥種子100gあたりのカロリーは高めだが、一般的な一食分はごく少量なので、1日の総摂取カロリーへの影響は小さい。

体を支えるはたらき

消化のサポート

食物繊維のおかげで腸の調子を整える助けになる。水溶性繊維はゲル化して満足感を高め、吸収をゆるやかにし、不溶性繊維は便のかさを増す。便秘気味の人には有用だが、十分な水分摂取が前提だ。

満腹感

種がふくらむと体積が増し、心地よい満腹感につながる。お粥やヨーグルト、ドリンクに混ぜると食欲のコントロールに役立つというわけだ。

心血管のケア

一部の研究では、脂質や血圧、炎症マーカーなどの指標がほどほどに改善する可能性が示されている。背景にあるのはオメガ3脂肪酸や食物繊維、抗酸化成分だ。治療効果というより、健やかな生活習慣に添える小さな後押しと捉えるのが現実的だろう。

骨のためのミネラル

カルシウム、マグネシウム、リンを供給する。100gあたりでは牛乳よりカルシウムが多いものの、通常の一食分はずっと少ない。日常の食品を置き換えるというより、ミネラル源をひとつ足すイメージだ。

植物性たんぱく質

必須アミノ酸をひと通り含み、動物性たんぱく質を控えたい人にも取り入れやすい。

使い方

目安は乾燥種子で1日大さじ1〜2杯。たとえば、

  • 水、牛乳、ヨーグルトに浸す;
  • お粥、カッテージチーズ、スムージーに加える;
  • 焼き菓子に練り込む;
  • 液体に一晩浸してプリンにする。

とくに乾いたまま料理に足すなら、水分をしっかりとること。食物繊維がきちんと働き、腹部の不快感のリスクを下げられる。

注意が必要なとき

多くの人に合う食材だが、次のケースでは摂取を控えめにするか、医師に相談したい。

  • 腸疾患の活動期;
  • 低血圧;
  • 抗凝固薬の服用中;
  • 慢性腎疾患;
  • アレルギー体質。

子どもや妊娠中の人も適量なら基本的に摂取できるが、医師と相談しておくのが無難だ。

編集部の見立て

チアシードは、日々の献立を少しだけ豊かにする手っ取り早い方法だ。食物繊維や良質な脂質、ミネラル、たんぱく質をきちんと連れてくる。バランスの取れた食事や薬の代わりにはならないが、ふだんの料理に気持ちよく添えられる実用的な一品ではある。多くの人にとっては、1日大さじ1杯で主要なメリットを享受でき、体に負担をかけにくい。