PC用メガネはこう選ぶ：ブルーライトカットとレンズ・コーティング・フレームの基本

PC用メガネの選び方を徹底解説。ブルーライトカットのカット率、単焦点やオフィス向け累進などレンズの種類、必須コーティング、フレーム選びのコツ、夜間の使い分けまで詳しく紹介。反射防止や撥水などの加工、20-20-20ルール、睡眠への影響もやさしく解説し、目の疲れを減らす最適な一本選びをサポート。初心者にも安心

Carrie Harper, Editor

Изображение сгенерировано нейросетью Dall-e

パソコンに向かう時間は、いまや日常の一部だ。その環境で心地よさを底上げし、目の負担をやわらげる目的でPC用メガネを選ぶ人が増えている。自分に本当に合う一本を見つけるには、レンズの種類やブルーライトカットの度合い、コーティング、そしてフレームの作りまで押さえておくと選びやすい。

PC用メガネが役立つ理由

モニターは強い光を発し、至近距離の作業は目に絶えず負荷をかける。時間がたつほど疲労や乾燥、ゴロゴロ感、コントラストの低下がじわじわ出てくる。反射防止コートやブルーライトフィルター付きのレンズは、こうした影響をやわらげる助けになる。視力の問題を治すものではないが、画面に向かう時間のしんどさは確実に軽くなる。

専門家は、モニターのブルーライトが目そのものを傷つける証拠は見当たらないと指摘する。実際のところ犯人は、まばたきの減少や悪い照明、長時間の集中といった要因だ。ただし夜間に限れば、ブルーライトフィルターは体内時計への刺激を抑え、寝つきを助ける面がある。

PC用レンズの種類

度なし（プラノ）レンズ

ディオプターのないレンズ。視力が正常で、まずは反射を減らしつつブルーライトをほどよく抑えたい人に向く。

単焦点レンズ

特定の作業距離に合わせた度数入りの補正レンズ。近視・遠視・乱視に対応する。

オフィス向け累進レンズ

老視に用いるタイプ。上部はモニター、中央は書類、下部は至近作業というようにゾーンを設定する。慣れは必要だが、適切に合わせれば複数の距離をスムーズにカバーできる。

負荷軽減レンズ

レンズ下部にわずかな度数を加え、長時間の作業で毛様体筋の負担を和らげる。医師の推奨に基づいて選ぶタイプ。

調光レンズ

屋内ではクリア、屋外では色が濃くなる。オフィスと屋外を行き来することが多く、一本で兼用したい場合に実用的だ。

コーティングと保護

PC用メガネを選ぶ際は、次のコーティングに注目したい。

  • 反射防止コート（アンチグレア）は映り込みを抑え、コントラストを高める。
  • ブルーライトカット（Blue Cutなど）は青色光の量を減らす。
  • ハードコートは細かな擦り傷からレンズを守る。
  • 撥水・撥油コートは汚れを付きにくくし、手入れを容易にする。

多くの人にとっては、反射防止と中程度のブルーライトカットの組み合わせで十分。最初の一本はこの組み合わせを基準にすると、過不足が出にくい。

ブルーライトカットの度合い

カット率には幅がある。

  • 20〜30％ — 色味の変化がほぼ気にならない軽めのフィルタ。
  • 30〜50％ — 昼間の長時間作業にバランスのよい選択。
  • 80％以上 — はっきりした黄色みが出る。主に夜向けで、色再現性が要る作業には不向き。

フレーム選び

かけ心地は形で決まる。理想は軽く、鼻やこめかみを圧迫せず、視界をレンズがしっかり覆ってくれること。ワイドモニターやデュアルディスプレイなら、なおさら重要だ。

PC用メガネの選び方：ステップガイド

  1. 検眼を受ける。疲れや頭痛、複視がある、あるいはすでに度入りメガネを使っているなら専門家に相談から。いわゆる疲れの陰に、調節けいれんや度数のずれが潜んでいることは珍しくない。
  2. 使い方を明確にする。モニターに向かう時間、色再現が必要か、夜間の快適さや屋外での兼用が要るかを整理する。
  3. レンズの種類を決める。裸眼が問題なければ、度なしで基本的なフィルタを。処方箋があるなら度入りを、老視ならオフィス向け累進も選択肢になる。
  4. カット率を選ぶ。日中の作業にはクリア寄りで中程度のカットが最適。夕方以降はやや暖色のほうがラクな場合がある。
  5. コーティングを確認。反射防止は必須のベース。ほかは使い方や環境に合わせて足す。
  6. フレームを試す。快適さ最優先で、視界を十分にカバーし、当たりの出ないものを選ぶ。

モデルとブランド

出発点として、次のカテゴリを検討できる。

  • 中程度のフィルタと軽量レンズを備えた Xiaomi など、汎用性の高い人気モデル。
  • Blue Cut といったラインを含む、大手眼鏡チェーンのベーシックモデル。
  • Gunnar など、ゲームやオフィス用途の選択肢を用意する海外ブランド。
  • 多様なコーティングのオーダーレンズを提供し、好みのフレームに組み込めるメーカー。

モデル間の違いは、多くの場合フィルタの強さそのものより、装用感やデザイン、素材の質に現れる。

覚えておきたいこと

PC用メガネは快適さを底上げしてくれるが、休憩の代わりにはならない。疲労を抑えるなら20–20–20ルールが手堅い。20分ごとに約6メートル先を20秒見る。照明やモニターの高さ、画面との距離、まばたきの頻度も効いてくる要素だ。