17:49 14-01-2026

非常用サーマルブランケットの使い方と活用術:金銀の向き、登山・救助で役立つ多用途ガイドを徹底解説・携行の理由

非常用サーマルブランケットの仕組みと使い方を解説。金色・銀色の向き、正しい包み方、タープやシグナルなど多用途活用、再利用の可否、厳寒時の注意点まで。登山や車載の緊急キットに必携。低体温リスクを減らす仕組みや、救助待機時の使い所、ハイカーが携行すべき理由、NASA由来の背景も紹介。金銀の面の使い分けで冷却・遮熱も可能。

経験豊富なハイカーは工夫を凝らした装備をいろいろ持ち歩くが、ひとつだけ見た目が控えめすぎて軽視されがちな道具がある。非常用のサーマルブランケットだ。薄い金属箔のようなシートはほとんどかさばらないのに、いざという時に勝敗を分けることがある。

サーマルブランケットとは

サーマルブランケットはスペースブランケット、レスキューブランケットとも呼ばれ、極限環境向けに設計された金属蒸着コーティングのマイラーフィルムでできている。折りたためば上着のポケットや救急ポーチにすっと収まる。重さは約50グラム。見た目以上に働き者で、かさばる装備に引けを取らない存在だ。

実際の働き

このシート自体が体を温めるわけではない。身体が生み出した熱を逃がさないのが役目だ。フィルムが熱放射を体側へ反射し、熱の損失を抑えて低体温のリスクを下げる。だからこそ、冷気や風、湿気に対する応急処置として有効になる。

金色と銀色、違いは何か

ブランケットには銀と金の二つの面があり、これは飾りではなく機能の違いだ。寒さから守るときは、銀の面を体側に向けて体温を反射させる。外側は金の面にしておけば、日差しや焚き火の熱を取り込みやすい。

逆に、熱を避けたいときは銀の面を外に向けて日光を反射させるとよい。

要救護者の正しい包み方

サーマルブランケットを使うときは、いくつかの基本が効いてくる。

低体温の兆候がある場合や負傷後には、これらの手順がとりわけ重要だ。

寒さ対策以外の使い道

過酷な状況では、サーマルブランケットは一つの役割にとどまらない。雨風をしのぐタープの代わりになり、日よけやグラウンドシートにもなる。山岳地帯や交通事故の現場では、簡易ストレッチャーとしても使える。強い反射面は遠くからでも目立つため、救助要請のシグナルにもなる。限られた装備で複数の役目をこなせる道具は、現場では頼りになる。

非常用キットに入れる理由

サーマルブランケットが救助隊やハイカー、クライマーの標準装備に含まれるのには訳がある。これほど小さく、これほど多機能な道具はほとんどない。個人の救急キットでは場所を取らず、プロのセットでは複数の傷病者に同時対応する助けにもなる。そのため車載の緊急キットやサバイバル装備にも組み込まれている。

再利用はできるのか

形式的には可能だが、条件付きだ。フィルムは非常に薄く、最初の使用で折り目や微細なダメージが入り、性能は落ちる。医療や救助現場では使い捨てと見なされる。ハイカーが一度使ったものをたたんで保管しておくのは構わないが、本格行では新品を持つほうが安心だ。

厳寒時にどう役立つか

厳しい寒さの中で、サーマルブランケットは防寒着や寝袋の代わりにはならない。その役割は熱の流出を遅らせ、時間を稼ぐこと。救助を待つ間や負傷時の対応では、そのわずかな余裕が重度の低体温を防ぐ分かれ目になりうる。

「スペース」と呼ばれるわけ

この名前は由来がはっきりしている。反射フィルムの技術は1960年代にNASAが宇宙船や宇宙服の断熱のために開発したものだ。のちに地上でも用途が広がり、非常用や登山の定番装備となった。

サーマルブランケットは、出番は少ないが持っていてよかったと思える類いの道具だ。目立たず、かさばらず、扱いも難しくない。それでも、いざという瞬間に体温を守り、日差しを遮り、救助が来るまで踏ん張る力になってくれる。