01:43 02-12-2025

100歳が多い国の長寿食事術 日本・イタリア・スペインに学ぶ魚と発酵食品・オリーブオイルの共通点で健康長寿を叶える

日本、イタリア、スペインで100歳を超える人々の食生活を比較。魚やオリーブオイル、発酵食品、季節の野菜、赤ワインなどの共通点と、健康長寿を支える習慣をわかりやすく解説。緑茶や米、チーズ、にんにくまで、日々の食卓の選び方が心臓や血管、免疫にどう役立つかを紹介し、実践のヒントも提示。食べ方のリズムにも注目。

長寿がまるで国の気質のように感じられる地域がある。日本、イタリア、スペインは、100歳を超えた人の数で世界ランキングの常連だ。日本では7万人超、イタリアは約2万人、スペインは1万人以上にのぼる。

スペインではMaria Branyaが116歳で記録を持ち、日本ではJiroemon Kimuraが同じ年齢に到達。イタリアではEmma Moranoが117歳まで生きた。文化は違っても、彼らの食べ方には驚くほどの共通点がある。手に入りやすく、飾らない、時の試練に耐えてきた日々の食事だという印象だ。

日本:急がず味わう

“丁寧に暮らす”感覚が根づく日本では、軽やかで自然な食事が好まれる。

魚介類

オメガ3脂肪酸を多く含む魚が食卓に頻繁に上がり、心臓や血管の健康を支える。

発酵食品

味噌や醤油、キムチなどの発酵食品は消化を助け、免疫力の維持にも一役買う。

緑茶

抗酸化物質が豊富とされ、毎日少量ずつたしなむのが定番だ。

野菜と果物

季節の食材を多用し、ビタミンや食物繊維をしっかり取り入れる。

消化にやさしい主食として食卓の要。どんなおかずとも相性がよく、食事全体を整えてくれる。

イタリア:習慣が体をつくる

地中海食は最もバランスの良い食事法のひとつとされ、その核となる考え方が世代を超えて受け継がれてきた。

オリーブオイル

サラダ、パスタ、温かい料理に幅広く使われ、不飽和脂肪と血管にやさしい風合いが評価されている。

パスタ

頻繁に食べるが量は控えめ。エネルギー源であり、役立つ食物繊維も含む。

トマト

生でも煮ても、細胞を守る働きがあるとされるリコピンが豊富だ。

チーズ

たんぱく質とカルシウムを供給する重要な存在。日常の食卓にも祝いの席にも顔を出す。

海に近い暮らしが、新鮮な魚を食べる伝統を支えてきた。ビタミンやオメガ3も豊富だ。

スペイン:素朴でいて芯のある料理

スペインの100歳超の人々は、土地の食文化に根ざした食材に頼ってきた。

オリーブオイル

イタリア同様に活躍し、地中海食の柱となっている。

二つの海に囲まれた国だけに、魚介は食卓に欠かせない。身近で人気の高いたんぱく源だ。

果物と野菜

新鮮な produce を日常的に取り入れ、体重管理を助けながら必須のビタミンを補う。

赤ワイン

節度ある量を楽しむ習慣が文化として根づき、自然の抗酸化物質を含むと受け止められている。

にんにく

スペイン料理に欠かせない存在。抗菌・抗炎症の性質で知られている。

健康長寿の共通点

三カ国のメニューは不思議なほど響き合う。魚、野菜、オリーブオイル、自然な飲み物、そして季節の食材が主役だ。いずれも海と共に暮らしてきた土地柄が、食の伝統や日々のリズムを形づくっている。温和な気候、体を動かす習慣、そして肩の力の抜けた食べ方——その組み合わせが、百寿を越える後押しになっているのかもしれない。