10:23 25-11-2025

秋冬の喉ケア:痛みに効く食べ方と避けたい食品|酸味・辛味・熱い飲み物・アルコールを専門家が解説、やさしい回復術

秋冬の喉の痛みに悩む人へ。酸味や辛味、熱い飲み物、アルコールなど避けたい食品と、温かいスープやはちみつなど回復を早める食べ方を専門家が解説。ビタミンCの賢い摂り方、カフェインやアイスの注意点、適温40〜45℃の目安、受診のタイミングまで網羅。刺激しない果物の選び方、アルコールと薬のNG、脱水予防の水分補給のコツも紹介。

秋から冬にかけては、冷えや強い風に加えて、しつこい喉のイガイガもやって来る。食事をないがしろにすると、粘膜の痛みや炎症は回復を遅らせてしまう。喉の治りを早めるため、避けたい食品を専門家が整理した。即効性に飛びつくより、体にやさしく節度ある食べ方のほうが結局は効く。

酸の強い食品は粘膜を刺激する

柑橘類や酸味の強いベリー、トマト、各種ジュースは酸度を高め、喉のヒリつきを強める。喉が落ち着くまでは、酸味は抑えるのが得策だ。

内科医Elena Pavlovaは、痛みが強いときのビタミンCはパプリカやジャガイモ、または錠剤から補うのがよく、バナナ、甘いリンゴ、メロンといった中性の果物は比較的やさしいと述べた。

耳鼻咽喉科医Igor Shibekoは、酸味の強い食品は炎症で弱った粘膜にさらにダメージを与えかねないと付け加えた。

辛い料理は刺激を強める

チリが鼻咽頭をすっと通すように感じることはあるが、実際には香辛料が喉の神経終末を刺激し、粘液分泌を促してしまう。刺激をいったん落ち着かせるほうが、回復への近道になる。

セラピストのIrina Yakovlevaは、辛味はエンドルフィンを促す面がある一方で粘膜を傷つけるため、回復するまではホットな香辛料を控えたほうがよいと助言した。

熱すぎる飲み物とスープ

65°C超の熱い飲食物は喉をやけどさせ、炎症を悪化させるおそれがある。適温は40〜45°Cほどのぬるめが目安だ。

またPavlovaは、温かいブロスやポタージュのようなスープは粘膜の潤いを保ち、消化もしやすいと述べた。

アルコールは喉を刺激し、乾かす

アルコールで消毒できるという説はリスクが高い。度数の高い酒は粘膜を乾燥させ、局所の免疫を下げ、炎症を悪化させかねない。抗生物質を服用しているときはアルコールは完全に禁物だ。

牛乳、はちみつ、甘いもの

牛乳は喉をやわらげることがあるが、脂肪分の多い種類や飲み過ぎは胸やけや逆流を招きやすい。はちみつは天然の製品であれば痛みの緩和に役立つ。レモンとはちみつの組み合わせは粘膜を刺激することがあるため、加えるなら少量を、しかも温かい水に留めたい。

カフェインとアイスクリーム

カフェインには軽い利尿作用があり、粘膜の乾燥を招くことがある。アイスクリームは一時的に冷やしてむくみをわずかに抑えるかもしれないが、とくに脂肪分や糖分が多いタイプでは効果は弱く、持続もしない。

Shibekoは、アイスが喉の奥に届くころには温度がすでに24〜26°C程度になっており、冷却効果はごく短いと述べた。

喉が痛いときの食べ方

食べ物の選び方ひとつで刺激は和らぎ、回復は早まる。逆に、サインを見過ごせば不快感は長引くだけだ。